たなつものストーリー 穀物編 〜その3〜

えごま以外の雑穀栽培も始める。

食糧難の時代、周りの農家が作った雑穀の加工をやっていたという先代の歴史を、亡き祖父「七右エ門」から聞かせられていたことを思い出し、掘り起こす。

エゴマ油の販路が徐々に広がっていくと同時に、エゴマを自分も作りたいという生産者も徐々に集まってくれた。

健康志向も年々高まっていく中で、韓国では日常に食べられてた「雑穀米」という言葉と商品が少しずつ日本市場にも出回ってきた。

そんな中、穀物商として雑穀も手掛けようと「もちきび」「もちあわ」「高きび」「アマランサス」の雑穀栽培も促していった。

雑穀生産量日本一の岩手県から栽培情報を入手しながら、産地に行き栽培技術を学ぶ。 種を入手し、エゴマの生産者へ「雑穀」の栽培にも取り組んでもらった。

「鶏の餌を食うんか??」と言われ笑われながらも、エゴマ栽培と同じく自分で畑に入り、生産者と共に種を撒き、栽培方法を研究しながら少しずつ雑穀の生産地にもなっていった。

地産地消から始まる穀物食の在り方

自分たちが食するものは、まず自分たちでつくる。

地場で生産され、そこで消費されること。
それが命を支える「食」、あるいは「食文化」の基本となること。

「身土不二」ということばも、この「地産地消」を旨とするものである。

これが穀物商の歴史を掘り起こし、自分が地元でできることだと。

日本人が昔から食してきた米の消費量が年々減っていく昨今。

栄養豊富な雑穀こそがビタミン、ミネラル不足の現代人に必要なもの。

単品雑穀それぞれの栄養、食感、風味を研究し、ブレンドする種類と配合量を変えながら、食べやすく、そして美味しいブレンドを作り上げた。

たなつもの雑穀の始まりである。